2016年11月30日水曜日

合気道は強盗犯罪防止に役立つか

名古屋市役所合気道部のお知らせ(49)




 以前に同じような趣旨で記事を書いたことがありますが、今回は侵入強盗についての記事です。

 少し前に一人暮らしの女性が帰宅したしたところ、窓ガラスを割って侵入していた強盗に鉢合わせして、大声を出したところ腹を刺されて殺された事件が報道されました。しかし、Googleで「侵入強盗に刺されて死亡」などと入れて検索すると今年だけでも数件の強盗刺殺事件が起こっています。

 そこで強盗に侵入された場合、合気道は役に立つのか、という疑問が湧いてくるでしょう。あっさり言ってしまえば、役に立たないことが多いのです。理由は、



1)相手が武器を持っている。

2)あなたに相手と戦う準備ができていない。

3)狭い部屋で相手が複数の場合が多い。



くらいが考えられます。一つずつ見ていきます。

1)相手が武器を持っている。

 合気道でも対武器技を稽古しますが、それは約束稽古であり、模造刀などを使ったもので、動作も決まったものです。ですから、本気で本物の武器であなたを殺そうとしてくる相手に合気道の技が使えるとは思わないことです。そもそも素手と武器ありでは同じ体力であれば武器を持ったほうが有利なことは当たり前です。ですから、あなたも何かの武器ないしは武器の代わりになるものを使って対抗すべきなのです。先日のニュースで、高齢者の人が3人組の強盗にゴルフクラブを振り回して追い払ったという記事がありましたが、理にかなった対処法です。何でもいいですから、長いものを振り回し続けることは有力な対抗策なのです。


2)あなたに相手と戦う準備ができていない。

 1)で、技術的なことを言いましたので、ここでは心理的なことを言います。自分の家の中に見知らぬ男がいれば、ぎょっとして立ちすくんで声も出ないのが当然の反応です。刺されて亡くなった女性はよく声が出せたと思います。声を出すのは間違いではありません。ただし、同時に逃げるとかモノを投げつける、何かを振り回すことと一緒にやるべきなのです。じっとしていれば、声を出させないために武器(ナイフなど)を持った強盗は刺してきます。「強盗」「火事」「助けて」何でもいいですから叫びながら、何かを振り回しながら、投げつけながら逃げるのです。しかし、これは日常的に訓練していなければ、決してできません。まずはあっけに取られて立ちつくす時間をなくすように日頃から訓練してください。それは、肉体的というより心理的な訓練です。


3)狭い部屋で相手が複数の場合が多い。

 複数を相手にすることは絶対的に不利です。合気道に多人数掛けの演武もありますが、本物の武器を持った3人組に狭い室内で一斉に襲いかかられれば無傷ではすみません。そして、人は動脈が切断され15分経てば意識がなくなるのです。ですから、1)のように武器になるようなものを振り回すなりして、間合いを確保しながら大声を出し、威嚇して強盗を退散させるというのが正しい対処です。まともに素手で強盗に近づいては絶対にいけません。
                


 具体的な訓練方法については、必要な方に直接お伝えするしかありません。また、そもそもその前に強盗に侵入させない工夫や、侵入を察知する技術も必要です。それは合気道とは離れますが、相談にはのれます。 




    
                           師範 白井敬二






【12月の稽古予定表】


枇杷島スポーツセンター 第二競技場 午後6時15分〜7時15分

7日、14日、21日(すべて水曜日)



北スポーツセンター     第二競技場 午前10時〜11時30分


4日、11、18日、25日(すべて日曜日)





*いずれの会場も稽古1回ごとに300円の会費をお支払いいただきます

(入会金なし)。ただし、枇杷島スポーツセンターでは、個人使用料200円が別途必要です。







【重要】(入会について)

   見学、お試し期間を経て、師範から正式に入会を許可され、入会申込書を提出して、正式な部員になります。まずは見学からどうぞ。入会者は基本的に名古屋市役所職員、家族、OB・OGです。

   見学希望者は、 師範の白井敬二まで、まずメールでご連絡ください。 質問もOKです。
(メールアドレス)cba31680@pop06.odn.n.jp

   その際には、件名を「合気道」とお書きください。所属と、氏名、電話番号も明記してください。なお、時々返信メールが届かない場合あります。私からの返信メールが届くように、必ず、着信拒否の設定を外しておいてください。