2017年10月31日火曜日

私の先生のお話(3)


名古屋市役所合気道部のお知らせ(60)




 こんばんは。私の先生のお話の3回目です。


 今回は私と先生とのやり取りについて印象深いもの、記憶に残っているものをいくつか取り上げてみます。


 まず、入門して間もない頃に、技の細部について先生に尋ねてみたときです。苦笑して「君は理屈が多いな」というようなことを言われました。初心者は技を「真似る」ことから始めるものだ、ということが前提にあったのでしょう。

 文献をいろいろ読んでみると、開祖植芝盛平師も技の細部の説明は一切しなかったように書かれています。それが標準的な武道の世界の教授法なのでしょう。よく「技を盗め」と言われますが、まさにそれです。


 次に覚えているのが、「白井くん、この世界には『天才』が必要なのだよ」と言われたことがあります。詳しい状況を覚えていませんが、多分私の技がうまくできなかった時だったのでしょう。何度やっても上達しない弟子に愛想をつかしたのかも知れません。

 でも、今となって考え直すと、何の世界でも同じことのように思えます。芸術の世界でも最初からすばらしい出来栄えの芸術家の卵がいます。

その道で一流になろうとするなら、持って生まれた才能が必要だ、さらに3歳から始めないとモノにはならないと、やけに稽古熱心な30歳過ぎの新入りの弟子に妙な期待を持たせないように諭したかったのかも知れません。


 3つ目の記憶は、何か先生と二人だけで話していて、道場経営の話になった時のことです。こんな話ができるくらいですから入門からかなり後のことです。

 こう言われました。「白井くん、武道は飯の種にするものではないよ」。当時道場に生徒が数人しかいなかったこと、そして入れ替わりが激しかったことが背景だったかも知れません。あるいは、武道人口がそれほど多くないことを指していたかも知れません。


 その後私も道場を持つことになって分かったことは、道場経営には、武道の技よりも経営的な手腕が必要だということです。特に子どもを入門させるについては、親の希望を正確に受けとめなければなりません。

 例えば、礼儀正しくさせたい、落ち着いた態度を身につけさせたい、引っ込み思案を直させたい、などの要望が親の希望のメインになりますが、その点を強調したチラシ作りなどが必要です。

 何にしても、専業にするには大変な努力が必要です。ですから、そんな苦労を買ってまでプロにはなるな、という忠告だったのでしょう。ありがたいことばだと今では感謝しています。

 
 今回はこれくらいにしてきます。



師範 白井敬二







11月の稽古予定表】

枇杷島スポーツセンター 第二競技場 午後615分〜715
8日、15日、22日、29日(水曜日)



北スポーツセンター  第二競技場 午前10時〜1130
5日、12日、19日(すべて日曜日)




*いずれの会場も稽古1回ごとに300円の会費をお支払いいただきます
枇杷島スポーツセンターでは、個人使用料200円が別途必要です。







【重要】(入会について)

   見学、お試し期間を経て、師範から正式に入会を許可さ

れ、入会申込書を提出して、正式な部員になります。まずは

見学からどうぞ。入会者は基本的に名古屋市役所職員、家

族、OBOGです。


   見学希望者は、 師範の白井敬二まで、まずメールでご連絡

ください。 質問もOKです。


(メールアドレス)white1000million@gmail.com


   その際には、件名を「合気道」とお書きください。所属と、氏名、電話番号も明記してください。なお、時々返信メールが届かない場合あります。私からの返信メールが届くように、必ず、着信拒否の設定を外しておいてください。


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