2022年4月30日土曜日

良き弟子論


 これまでに「良き師匠」について2〜3度記事を書きました。今回は逆に「良き弟子」について書いてみます。当然ながら、師匠側からの視点です。

 

結論を先に言ってしまえば、良き弟子とは「師匠の言うことが素直に聞け、実行できる人」です。そしてもう一言付け加えるなら、長くお付き合いできる人です。

 

なんだ、そんなこと簡単でしょう?と思うかも知れませんが、実際には本当に稀なのです。

 

でも勘違いしないでください。別に武道的な才能のある人が良いと言っているのではありません。むしろ、武道的才能など無い方が良いのです。なぜなら、もし本当に武道的才能があるなら、最初から人に習う必要はありません。才能が無いから技術を学ぶのです。

 

ちょっと横道にそれますが、「なぜ自分が武道(合気道)を修練したいのか」という目的意識をはっきり持っていた方が上達は早いでしょう。しかし、たちが悪いのは「人より強くなりたい」という人たちです。他の弟子たちの邪魔です。そういう人はむしろ軍隊の「戦闘術」を習うことをお勧めします。軍隊は人殺しのプロ集団ですから、人に勝つこと(究極の勝敗は死ぬか生きるかです!)を専門に教えてくれます。自衛隊も名称はともかく、国際的な視点では立派な軍隊ですから、そういう訓練がみっちり受けられます。思う存分人殺しの技術が学べます。

 

しかし、私は合気道を健康維持や運動代わりにしたいという人の方が弟子として優れていると思っています。人より強くなりたいなどという人間にろくな人物がいない(男女を問わず)というのが体験から得た教訓です。

 

本論にもどります。「師匠の言うことが素直に聞け、実行できる人」の要件の一つが、国語能力があることです。師匠の言っていることが理解できないのでは、実行できるはずもありません。しかし、実際にはそういう人が多いのです。思い込みの強い人が多いのですが。

 

一方、見るからに運動の低い人が、私の道場に長年通い、言われたことを何度も繰り返したことで動きの質が飛躍的に進化したケースを少なからず知っています。それは本人の喜びであると同時に師匠である私の大いなる喜びでもあります。

 

そして、さらに私が教えていて何よりも一番うれしく感じるのが、弟子が「受け身」を身につけてもらえたときです。技などほとんど意味はありません。しかし、受け身は自分の身を本当に守ってくれます。ずっと歳をとっても正しい受け身は有効です。ですから、どんな状況においても(これが難しいのです!)上手に受け身が取れるようになれば、それだけでもその人は「達人」であり、それをもって黒帯を与えても良いとさえ私は思っています。

 

「師匠の言うことが素直に聞け、実行できる人」であれば、上記2つは必ず実現できます。なぜなら、実証済みともいえる優れた私の弟子が育っているからです。

 

 

 

あちらこちらに話が右往左往しましたが、良き弟子論でした。何か一つでもあなたの参考になるなら幸いです。



 


  

 

師範 白井敬二

 

 

 



 




【5稽古予定表】



枇杷島スポーツセンター 第二競技場 午後600分〜700


11日、18日、25

 

 

 

 

 

北スポーツセンター  第二競技場 午前10時〜1130



1日、8日、15日、29日

 

 

 

 

*枇杷島スポーツセンターの稽古では1回ごとに300円の会費をお支払いいただきます(北スポーツセンターでは500円です)。


枇杷島スポーツセンターでは、個人使用料200円が別途必要です。

 

 

 

 

【重要】(入会について)

 

   見学、お試し期間を経て、師範から正式に入会を許可され、入会申込書を提出して、正式な部員になります。まずは見学からどうぞ。

 枇杷島スポーツセンターも北スポーツセンターも健康維持の目的で参加される「素直で攻撃的性のない」高齢者を歓迎します。

 見学希望者は、 師範の白井敬二まで連絡いただければ幸いです。その際には、件名を「合気道」とお書きください。所属と、氏名、電話番号も明記してください。なお、返信メールが着信拒否で届かない(電話も受信拒否設定)場合があります。私からの返信メールや届くように(電話がかけられるように)しておいてください。

 

 

(メールアドレス)white1000million@gmail.com

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