2017年9月30日土曜日

私の先生のお話(2)


名古屋市役所合気道部のお知らせ(59)




 こんにちは。私の合気道の先生の2回目です。

 先回は先生が戦後に帰国するところまでお話しました。今回はその続きと、先生の技について少しお話します。


 帰国後、何時からか不明ですが、長く一宮市の市会議員を務められたと伺いました。その間しばらくは道場を開かず、一宮市での道場経営は1962年からです。

 古いお弟子さんに伺うと、鬼のような教えぶりだったそうです。戦前の厳しい武道教育がそのまま生きていたのでしょう。

 私が入門した1985年ころにはかなり優しいおじいさんという感じでしたが、眼光の鋭さは常にありました。そして、たまでしたが厳しい叱責もありました。それはものすごい迫力でした。

 迫力と言えば、保護司をしている時に多くの犯罪者を相手に話し、中には脅してくるような者も居たが、すべて「気」で圧倒したという話を伺ったことがありました。修羅場を何度もくぐり抜けて来たか先生だからこそのことばなのでしょう。

 その先生が、師匠である植芝盛平開祖を「怖い人」だったと評していたことを思い出します。具体的にどうこうということは、開祖との稽古で鎖骨を折ったことがあったことしか伺っていませんが、師匠を越えることはどの世界でも難しいことのようです。

 なお、植芝開祖について「超人」だという話が結構語られていましたが、先生曰く、「そんなことはない。普通の人間だ」と断定していました。そのあたりが、先生の合理的なところでした。尊敬する師匠でも偶像化はしないのです。

 さて、合気道の技についてですが、先生は、ある時を境に加齢による衰えで全般的に「効き」が無くなってしまったことを自覚し、技の掛け方に独自の工夫を加えたとよく仰っていました。つまり、スピードと力に頼るのではなく、テコの原理を始めとした物理法則を取り入れた合理的な技に組み替えたのだと説明されていました。初心者時代の私にはその教えがとても分かりやすかった記憶があります。

 その点については私も道場の指導の中で語っていますが、自分自身が技を使った時に実感して納得しないと理解できない世界です。大きく、力の強い人の理解は遅いように感じます。


 今回はこれくらいにしておきます。



師範 白井敬二







10月の稽古予定表】

枇杷島スポーツセンター 第二競技場 午後615分〜715
11日(水曜日)



北スポーツセンター  第二競技場 午前10時〜1130
1日、8日、15日、22日(すべて日曜日)




*いずれの会場も稽古1回ごとに300円の会費をお支払いいただきます
枇杷島スポーツセンターでは、個人使用料200円が別途必要です。







【重要】(入会について)

   見学、お試し期間を経て、師範から正式に入会を許可さ

れ、入会申込書を提出して、正式な部員になります。まずは

見学からどうぞ。入会者は基本的に名古屋市役所職員、家

族、OBOGです。


   見学希望者は、 師範の白井敬二まで、まずメールでご連絡

ください。 質問もOKです。


(メールアドレス)white1000million@gmail.com



   その際には、件名を「合気道」とお書きください。所属と、氏名、電話番号も明記してください。なお、時々返信メールが届かない場合あります。私からの返信メールが届くように、必ず、着信拒否の設定を外しておいてください。

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